「e-ラーニング」FAQ

 e-ラーニングの “e” の本来の意味はelectronic(電子的な)で、electronic learningは、パソコン、CD・DVD、デジタルテレビ、携帯情報端末(PDA・スマホ)などの電子的な機器を使用し、インターネット等を利用し、電子会議、ビデオ・動画配信などの技術を活用して学習することを意味するとされています。
 ただし、現在の研修分野におけるe-ラーニングは、主にインターネットを利用した学習提供形態のことを指し、ビデオやCD・DVDを視聴する学習形態とは別の意味で使われています。

 東京都薬剤師会 薬剤師生涯研修認定制度においては、認定研修の形態により①集合研修、②実習研修、③グループ研修、④自己研修 の4つに分類し研修の取得単位をそれぞれ定めています。

【研修形態と取得単位】

①集合研修 90分で1単位
1日の取得限度は4単位まで
講師・指導者には参加単位の他に1単位付加
②実習研修
③グループ研修
④自己研修 自宅等で行う書籍やDVD等を教材として行う研修は、120分で1単位
1日の取得限度は3単位まで
学会、学術大会、地域貢献として行う講演・発表等は、1回1単位

 この分類表の記載からは、「e-ラーニング研修」は120分で1単位、1日3単位までとしか読み取れませんが、いわゆる「e-ラーニング」や「インターネット研修」等の中にも集合研修として認められているプログラムは今までにも多くあります。
 いわゆる「e-ラーニング」でも、90分で1単位と、120分で1単位のプログラムがあるのはスッキリしませんので、本制度における、いわゆる「e-ラーニング研修」について、FAQ形式で整理しました。

Q1 研修認定制度の中の「e-ラーニング研修」とは何ですか?

A1 研修認定制度のe-ラーニングは、インターネット等を利用して提供するために作成された学習プログラムについて、プロバイダー(研修認定機関)が内容を審査し、認定研修に相応しいと認めた学習提供プログラムを指します。プログラムはプロバイダーが自ら作成する場合もあります。

Q2 e-ラーニング研修で、1日4単位の取得は可能ですか?

A2 「e-ラーニング」は学習プログラムを提供する形態の1つであると認識してください。そのプログラムの内容が、集合研修か自己学習かはプロバイダーの認定審査で判別され、プロバイダーが集合研修として認定すれば、1日4単位まで取得可能となります。「すべてのe-ラーニング研修は120分で1単位、1日3単位まで」の認識は誤りです。

Q3 1日4単位を取得できるe-ラーニングのプログラムは、どんなプログラムですか?

A3 プロバイダーが、そのe-ラーニングプログラムを、集合研修のためのプログラムであると認定したプログラムは、1日4単位の取得が可能です。学習提供の方法がインターネットによるものであっても、プログラム中に、受講者に対する修了確認試験があり、合格した場合に研修を修了したものと認める形式のプログラムや、ライヴ配信中に表示される複数のキーワードを主催者にメール等で報告し、全て合致した場合のみ受講したものと認める方法を採用するプログラムは、集合研修として認定され、90分で1単位、1日で4単位まで認められています。

Q4 ビデオ・DVDによる研修プログラムとは、どんなものですか?  取得単位は120分で1単位ですか?

A4 プロバイダーが、その映像等を視聴することが認定研修に相応しいと認めた場合は、認定研修として認めています。本制度の分類では自己研修に分類され、取得単位は120分で1単位です。なお、その自己研修の受講証や受講証明書の入手方法は、その研修を認定研修として認めたプロバイダーにお問い合せください。

Q5 認定薬剤師の認定申請をするとき、e-ラーニング研修の取得単位に制限はありますか?

A5 前記の分類表で④自己研修にあたる「書籍やDVD等を教材として行う研修」は、新規認定、更新認定ともに認める上限が決められています。
 新規認定(4年以内に) 全部で40単位以上
           うち 書籍やDVD等を教材として行う 自己研修は20単位が上限
 更新認定(3年間で)   全部で30単位以上
           うち 書籍やDVD等を教材として行う 自己研修は15単位が上限

Q6 東京都薬剤師会が、認定研修として認めたe-ラーニングプログラムはありますか?

A6 現段階では、他機関や企業が作成したe-ラーニングプログラムを、東京都薬剤師会の認定研修としては認定していません。 ただし、他プロバイダーが認定研修としたe-ラーニングプログラムによる取得済みの研修単位は、制限なく取得単位として認めています。

Q7 東京都薬剤師会には、独自のe-ラーニングプログラムはあるのですか?

A7 東京都薬剤師会では、独自の「生涯学修プログラム」に基き、薬剤師業務の実践に役立つ学習コンテンツを認定研修として提供するため、新たなe-ラーニングプログラムを作成し、集合研修として公開する予定としています。公開準備が整いましたら、本ホームページで案内します。